商売と営業
競争激化
小売業界の話。
2027年1月高島屋堺店閉鎖。都心に近いにも関わらず。
地方都市の百貨店は毎年閉鎖。百貨店は減少傾向。
飲食店含め物価高騰、人件費高騰、人手不足から中小は毎日苦しい思いをしている。この厳しい環境はこれからも続く。
関西圏スーパーマーケット戦国時代「冬の陣」
今年11月26日首都圏顧客人気ナンバーワンのオーケーが開店した。初日300人近く並び、開店時間を早くしたそうだ。
1週間後の昨日(12月3日)行ってみた。店内多くの客で商品を見ることできなかった。寿司売り場大勢群がり商品を手にすることはできなかった。弁当売場も同様。すぐ近くのライフに行ってみた。10人はいなかった。午前11時、書き入れ時なのに。万代も近くにあるが激安価格で防御しているようだ。激安価格で。これから先オーケーと万代、阪急オアシス、イズミヤ、関西スーパーとの戦争が開始される。この状況2025年のスタートだ。
関西圏他のスーパーも参入
首都圏の10分の1もない商圏なのに各地から関西圏に参入。
ロピアは30店ほど。九州トライアルも25店。中部からバロー、名古屋のカネスエ(名古屋)、岡山倉敷のディスカウンター大黒物産など。50年前の関西(ダイエー、ジャスコ、ニチイ、関西西友、イトーヨーカドー)とは違った戦国時代。
中小の戦い方 何をすべきか
激戦、厳しい戦いに中小スーパーが巻き込まれる今後5年続く。5年後閉鎖するスーパーはかなり多くなると思う。
なにかしなければ生き残れない。何もせず倒れるのを待っている手はない。
「次の一手」は顧客だ。大手は顧客主義、顧客最優先、顧客第一主義、顧客起動、アウトサイドイン(顧客の思いを最優先するというマーケティング用語)はできていない。これを実施するには顧客が多すぎて大手にはできない。店長に経営権をすべて与えたらできるだろう。
顧客主義・顧客起動・アウトサイドイン
一人ひとり顧客を把握すること。すべての来店顧客の来店記録をデータベースに記録すること。すべての顧客のレシートデータを集計せず、レシートをそのままデータベースに蓄積すること。
このデータを活用して毎月毎年、買上高い順に顧客を並べ、上位10%顧客は誰か、その10%顧客が買っている商品は何か、常に知るようにする。
上位10%がよく購入している商品は顧客人気の高い商品だ。つまり顧客ニーズである。この情報をつかって顧客ニーズに合わせた品揃えをする。
顧客販促はチラシではなくダイレクトメール(通称DM)
イオンもヤオコーもオーケーもライフもバローもやっていることはチラシとポイント提供。
年間100万円買っていても年賀状すら送っていない。感謝状など出すスーパー、飲食店チェーンなど聞いたことはない。すき家が顧客データベースを持っているなど聞いたことはない。顧客は誰でも待ってくれれば、食べてくれればOK。不特定多数、不明顧客、謎の顧客、自社の顧客男性が多いか女性が多いか、何歳が多いか、どこから来店しているなど全然知らない。来店促進は価格だけだ。だから小売業の営業利益率は、他の業界に比べて低い。
顧客マーケティング 一言で言えばCRM
顧客主義、アウトサイドイン、顧客経営。奥が深い。簡単ではない。だからCRM導入した会社。成功している会社は10%もない。
失敗する理由は簡単。一言に尽きる。
「経営者に顧客愛」がまったくないこと。
誰から利益をもらっているのか、利益はどこから生まれているかわかっていない。利益は商品からではない。商品を買ってくれている顧客からしか生まれない。このことを経営者は理解していない。心を持っていない。顧客に感謝していない。
CRMは百貨店でもホームセンターでもドラッグストアでも
飲食店チェーンでもファッション専門店チェーンでもどこでも競争があろうが成長を続けることができる経営手法なのだ。
2024年1年間CRMについて述べてきたが、この情報を検索した人も少なく、読んで興味をもった人はなく、質問をくれた人は一人もいない。
デジタルマーケティングはセールスであってマーケティングではない
日本人にマーケティングの真髄を極めている人が少ない証拠だ。デジタルマーケティングに注目する人が多いがこれはマーケティングではなくセールスでしかない。売り込み、押し売り、欺瞞マーケティング、アウトサイトインではなくインサイドアウト。売る側からの売り文句に過ぎない。顧客愛はない。
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